スツールの脚をテーパー(先端に向かって細くすること)にすると、スマートな感じがでます。脚の内側の傾斜は、切りとったあとで、プロトラクターで測るか、三角形の底辺の長さを415mm、43-25mmから高さ18mmを出して、tan−1(43−25/415 ) =2.5°と計算し、85°から差し引けば約82.5°と出ます。または、Jw_cadなどで設計図を書いて角度を測ります。 わたしは普通はラフなスケッチを描いて、細部の寸法は現場合わせで行っていますが、四方転びの貫の長さは、さすがに現場合わせはできません。こういう場合は、新聞紙に実寸図を書いて測っていました。Jw_cadを使うと、脚の角度や貫の位置や大きさをイメージしたりしながら、図面が書けるので、大変重宝しています。
テーブルや椅子の足にテーパーをつけるのは、アメリカのシェーカー教団が行っていた手法です。シェーカー教団の創始者アン・リーは装飾を禁止しました。その結果、テーパーのついた脚が生み出されました。デザインを考えて、テーパーを付けたのではなく、機能性と簡素性を追求した結果、テーパーとなりました。彼らが言った「美は有用性に宿る」の一例です。
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